もっと微粒子のデトまで分離できないかな?
と考えたところで もう一度 サイクロンで分離する原理を考えてみる
サイクロンでゴミを分離する原理として 水を回転させる事で発生する遠心力によって物質それぞれの比重を倍増する事によって比重の差を大きくする事で沈降する速度を倍増する
比重に大きな差を付ける事で 比重の大きな物質はより早く 小さな物質はそれよりは遅いけれどもより早く チャンバー周辺に広がる事になる
コップに入れて掻き混ぜた泥水を そっと放置しておくと 大きな砂粒は下に 細かい砂粒はより上に沈殿してくるのを想像して頂ければ 解り易いです
より沈降速度を速めるために強い遠心力を与える事になるのですが
ここで 沈降速度を早くするのと同時に分離させる為の時間を長く取る事も考えてみよう
あまりサイクロンの原理など 詳しい情報が出てこない中でも より粒子の小さいゴミを分離する為に強いポンプを使うなどの回転速度を上げる要素と サイクロンからの出口の口径を小さくする事で より小さな粒子まで分離できる、という情報は見かけますが なぜか 分離時間を稼ぐ為に チャンバーを長くする事などは書かれていない
沈降速度を2倍にするのも 分離時間を2倍に長くするのも効果は同じだと思うので
一度やってみる事にする
現在はチャンバーの長さがコーンも合わせて12センチ程ですが これを15センチほど延長してみる
容積としては3倍ほどになるので 沈降速度を3倍にしたのも同じ事になる筈・・・・あくまでも筈!!
さ、どうだ??
回してすぐに セット時に舞い上がったデトリタスを凝縮してるのが分かった
前のチャンバーと能力が違うのが すぐに読み取れた
画像で判らないでしょうけど かなり小さな微粒子を集める事ができている
よしよし、これなら デト巻き上げ時に使うには最適です
と、思ったところで
実際にデト巻上げをやってみよ!!
巻き上げると即、濃縮されたデトがボトルに貯まってくる
これはいける!!
と喜んで しばらく見てると
思ったほどデトがボトルに貯まってこない
また巻き上げると 貯まったデトは増えてくるけれども
巻き上げを止めると 水はまだ濁っているけどデトが貯まってこない
そうなんです
水槽の水流程度で舞い上がったままになってるような比重が海水に近い様なゴミは分離できなくて
巻き上げを止めると わりとすぐに沈殿してしまうような比重の重いデトでないと 分離しきれない事がわかる
なので このサイクロンでデトを分離するには サイクロンを仕掛けてから パワーヘッドでデトを気が済むまで巻き上げ続ける必要がある
掃除機のようにダイレクトにデトを吸い込むような装置にするには最適かと思いますが 巻き上げて使うには もう少し工夫が必要です
考えようによっては そんなに早く沈殿するようなデトは 砂粒みたいなもので 水槽に貯まったからと言って 特に害にもならない気もするし
という事は もっと比重の軽いデトまで分離できるようにしないと 役には立たないかもしれない
さて どうするか??
次は もっとチャンバーの径を細くして回転数を稼いでみるようにしてみよう
こうして考えると 回転数を増やすにはチャンバーの径を細くする事になるし 抵抗が大きくなるし 排水側の管を細くするのも より比重の差が小さい物体を分離する方法なのですが これも抵抗が大きくなる
大雑把に考えると より小さいデトを除去するには より大きなポンプの力を消費する、と考えれば良さそうで 力を消費すれば それだけ流量が少なくなるので 処理量が減ってくる
この辺の事を考えると 巻き上げたデトを本気で分離するには 相当大きなマグネットポンプが必要になる気がしてきた
簡単に完成しそうに見えましたが そうでも無さそうです
使い様によっては簡単ですが 万能ではない
まだ諦めてはいないので もう少しだけ頑張って工夫してみるけどね!!