硝酸カリウムを取り寄せて、さて どう使うか?
まずは、硝酸カリウムを10g、500ccのRO水に溶かす。
この水溶液を5cc添加すれば、硝酸カリウムを0.1g添加する事になる。
この水溶液を500Lの水槽に添加すれば、どれだけ硝酸塩が上がるのかを確かめるのに、500ccのペットボトルにRO水を入れ、そこへこの水溶液を0.5cc添加して、硝酸塩試薬で測定してみると、およそ1.5ppmあたり。これは500リットルの水に5cc添加するのと比べて100倍の濃度なので、500リットルの水槽に5cc添加した場合は1/100の0.015ppmとなる。この水溶液の濃度が実際に使用するにあたって少し薄い気がするので、硝酸カリウムを40g追加して溶かしてみた。そして今度は500ccのペットボトルに0.1cc添加して硝酸塩を測ってみると4ppm。これだと500Lの水槽に1cc添加すると0.04ppm上昇する事になる。
これくらいが遣い易い!!
試薬が細かい値まで測れる試薬ではないので非常に大雑把な値だけれども、この値は目安程度のものなので、その程度の精度で不足はない。
これで、水槽に添加する為の硝酸塩水溶液はできた。
次は、これをどの程度添加するべきか?
硝酸塩がド~ンと上がってから、ほぼ0ppmまで落としてきた炭素源の添加量と、硝酸塩の下がり具合のデータを見てみると、常々水槽内で発生する硝酸塩を処理するのに炭素源が1回あたり5cc程度必要で、それ以上の添加量にした場合にその余分な炭素源が硝酸塩を下げるのに使われている。例えば8ccの添加だったとすれば、そのうち5ccが前回添加時以降に発生した硝酸塩を処理するのに使われ、残りの3ccがそれまでに蓄積されていた硝酸塩を処理するのに使われる。要するに硝酸塩値を下げるのに使われるのは3ccということ。
そして、1回10ccの添加で硝酸塩を下げるのに使われるのが5cc、これで1日あたりおよそ0.1ppm少々の硝酸塩を下げる事ができているので、1回8ccの添加量に減らした上で、まずは硝酸カリウム水溶液を1日あたり1cc(約0.04ppm)の添加で進めてみる事にする。
これが上手くいくようなら、最初からNO3:PO4-Xと硝酸カリウム水溶液を混合してスペシャル炭素源を作っておくのも良いかもしれない?
ただ、ここまで考えてから もっとよく考えてみれば
窒素が制限因子になってる事が原因でリン酸塩が処理しきれないんだとしたら、時間とともにリン酸塩はどんどん上昇するはずなのに、いつまで経ってもリン酸塩はおよそ0.1ppmあたりで安定している。という事は以前にシュウさんに教えてもらったように、不溶性のリンとなったものがどこかに蓄積されていて、リン酸塩値が下がれば溶け出し、上がればBPシステムで処理されるという平衡状態になってる可能性が高い。もしそうだとすれば硝酸塩を添加してリン酸塩を処理しても、蓄積された不溶性リンが全て溶け出して枯渇するまで、リン酸塩を0ppmまで落す事はできないだろうし、その時間は1ヶ月や2ヶ月で全部溶け出すとは思えないし、ひょっとすると数年掛かるのかも知れない(笑)。もっと極論を言うと、ライブロックや底砂も全て入れ替えなければ実現できない事なのかもしれない。
だとすると、硝酸塩を添加するのは単に栄養塩を添加してるだけの無駄な労力となるかもしれない。
じゃぁどうする・・・・・・・?
ま、やってみないと結果がどうなるかは分からないので、とりあえずやってみよ!!