今年の全国車椅子マラソンは満足過ぎる結果を出す事ができた。
しかし、今回のレースで他の選手を見ながら走って少し不思議に感じた事があった。
それは、普段ほとんど他の車椅子と一緒に走る事などないので気にする事もなかったんだけど
他の車椅子と一緒に走って感じたのが、どう見ても周りの他の選手と比べて私の運動量が多い事。
運動量が多いだけじゃなくて、使ってる力も強いような気がした。
要するに無駄な力を使ってる気がした!!
結果としてはシニアで優勝できたけれども、走るために使ったエネルギーは他の選手の倍ほどのエネルギーを使いながら走っているように感じていた。もっと簡単に言うと、人より1割速く走るために人の2倍のエネルギーを使っていたように感じるし、人の1.5倍のエネルギーを使わないと人と同じスピードで走る事ができなかったように感じながら走っていた。
偶々、レースの最後まで自分のスタミナが持ったので優勝する事ができたけれども、使ったエネルギーの多くが無駄に汗に変わって消えていたように思う。
すでに公開されているYoutubeの映像なんかを見ても、どうも自分だけ運動量が大きいように見える(爆)
結局のところ、今まで改造してきた部分は決して悪い訳ではなく、しっかり良い方向へ改良できているけれども
まだまだ他の選手の車椅子と比べて根本的な性能が低いように感じたし
今回の成績は車椅子の性能ではなく、単に体力的な部分で勝負した成績のような気がしてならない(笑)
いったいこの原因は何だろう??
どこで無駄にエネルギーが使われてるんだろう?
他の選手の車椅子と何が違うんだろう?
このあたりをじっくりと考え直してみて、まず浮かんできたのはフレームの剛性。
他の選手がレースで使う車椅子の多くは「リジットタイプ」と言って折りたたむ事ができないけれども、私のマシンは「折り畳み式」。正直なところ上位のタイムを出している選手に「折り畳み式」の車椅子を使ってた選手は見当たらない(笑)
考えてみれば当たり前かもしれない。折り畳める車椅子のフレームは当然の事ながらふにゃふにゃで、「剛性」など無いに等しいし、使った力が逃げていく可能性のあるところはいくらでも有る。
それからもう一つ、これは他の選手がどうなのか全く確認できていないけど、私のマシンのホイールは「ワンタッチ着脱式」。
車に積んだりするときに便利な機能だけど、簡単に取り外しができるようにしてあるので遊びがあって、取り付けた状態で多少グラグラする部分がある。
これで力が逃げるかどうかは分からないけれども気になる部分ではある。
そしてもう一つ、これは一般車椅子の選手を見て思った事ではなくて、レーサータイプの車椅子と並んで走って感じたのが
やはりレーサータイプはよく「転がる」。何度か力を入れた後に一服しても、しばらくスピードを維持して走ってられる様だ。
私のマシンだと手を休めたら即、失速するので一服している暇が無いけど、レーサーは手を休めてもしばらくそのまま走っている。
この違いの一番大きな原因は前輪の大きさだと思うけど、後輪の性能の違いもやはり大きいような気がする。
この上記の3点についてじっくりと考えた上で来年に向けて改良していこうと思う。
思ってもみなかった好成績だったせいか、妻はあっさりしたもので
「来年も出るんやったら、もっと高性能な車椅子買ったら」
なんて景気の良い事を言うので、他の選手が乗ってる車椅子が私のマシンの3倍以上の価格なのを教えたら
「ええよ買っても、どうせあんたの金やし・・・」
おいおい
いかに安物のマシンを改造して高価なマシンと勝利するか、というところで私が楽しんでる事を
まだ妻は理解していないようだけど、これである程度の出費は免除してくれるだろう(笑)
そんな事してると、またあっという間に1年が過ぎてしまうんだろうなぁ・・・