昨年、台風の影響で中止になった
全国車椅子マラソン。
今年は台風が来ない事を祈り続けたところ、昨日まで雨が降りそうな天気予報だったにもかかわらず本日は晴天。
しかも暑いくらいの日射しになってきた。
前回のレースでは優勝できたけれども、この時の優勝は「シニアの部(年寄り)」という括りがあったから優勝できただけであって、もし年齢区分を無くしたとすれば、全体では3位のタイムであり、自分では本当の意味では優勝では無かったと思っていたので、
本当の意味での優勝を目指して今日まで2年間トレーニングを積んできた。
そして待ちに待った本日のレース
練習で、ある程度の仕上がりにはなっていたけれども、決して満足できる仕上がりでは無く、本番で自分の力の100%を出す事ができれば勝てるかも知れないけど、もし95%までしか出せなかったら負けるだろうという状況だったので実際に走り出してみないと分からない。そんな感じの中スタートラインに並んでピストルが鳴るのを待った。
このマラソンのコースはスタートしていきなり1キロメートルほど続く上り坂で、その坂を上りきると今度は2キロメートルほど続く下り坂になるコースになる。正直なところ私自身は下り坂には自信があるけど、上り坂にはあまり自信がないので、スタートしていきなり速い選手には引き離されるだろうし、その引き離された分を次の下り坂で如何に早く取り戻すか?というところがまずは最初の勝負になるだろうと予想しており、最初の上りでは速い選手に先を走られても無理して追いかけずに、たとえ離されても抑えて走り、体力を温存しておいて得意の下りでフルパワーで追い付くつもりでいた。
しかし、いざピストルが鳴ってスタートしてみると、体力温存の為に抑え気味で走っていたにも関わらず、他の速い選手に離される事もなく、最初の上り坂を上り切った時点で、なぜだか?私が先頭に立っていた。
そこからは私が得意な下り坂なので腕をトップギヤに入れて加速。この下り坂が終わるまでは誰にも抜かされない自信はあったので、ここでできるだけ引き離しておこうと飛ばした結果、最初の4キロで2位以下を200メートル以上離す事ができた。でもまだ始まったばっかりで、この先にまたいくつもの上り坂もあるし、速い選手がどこから仕掛けてくるのか?なんとも気持ちが悪かった。
でも最終的には、その後、後続が追い上げてくる事もなくゴールまで逃げ切る事ができて
結果としては
優勝。
タイムとしてはハーフで
1時間27分54秒
このタイムは自分の実力の100%を出しても出せたタイムではなく
今回は実力の120%を出す事ができたと言っても過言ではない本当に満足できる楽しいレースができた。
しかも今回は
本当の優勝
念願の総合優勝を達成する事ができたので、今までは一般車椅子とレーサー(競技用車椅子)とどちらも練習してたのでトレーニングが忙しかったけど、これで
一般車椅子での公式レースからは引退する事にし、これからは
レーサー(競技用車椅子)の練習一本に打ち込む事にする。
レーサーでは、そう簡単に優勝する事はできないだろうけど、できるところまで頑張ってみる。